競売ですべてを失う前に「任意売却」で再起する

売買

もうこれ以上住宅ローンの返済を続けられない。事業に失敗して民間の協力業者への債務を優先していて税金の滞納が膨らんでしまった。でも自己破産はしたくない。少しずつだけど返済を続けているのだから最悪の状態にはならないだろう。。。

誰が大丈夫だなんて言ったんですか?債権者と協議したんですか?自分勝手な都合の良い思い込みではありませんか?

借りるときには、「きちんと返します」と宣言する。でも苦しくなったら、「今月はちょっと無理」って開き直る。あまりにも自己中で自分勝手すぎませんか。

『競売』になるのは時間の問題。当然のことです!

債務は残る「競売」、「公売」

競売の開始決定通知が届きました。落札されて、所有権移転。所有者から占有者に変わります。他人の家で許可なく生活してるのだから、ただの不法占拠!

『出て行け!!』と強制的に退去させられても仕方がありません。

ここでまたまた自分勝手な勘違いをしている人が多い。競売(公売)で不動産を勝手に安く処分したのだから借金はチャラね!という思い込み。

債務(借金の元金+遅延損害金)の金額よりも高く売れたら、債務を完済して残ったお金を返してくれます。しかし、競売(公売)で売れた金額が債務の完済に足りなかったら、足りなかった分は当然、借金として残ります。

家がない

家がなくなり、寝床を奪われ、強制執行で知り合いの人から白い目で見られるようになっても、借金が残っている限り、キッチリと返済する義務があります。

世間的信用を失い、カードを作ることもできなくなり、お金を借りることもできず、親族の助けも得られなくなったところから新たにやり直さなければなりません。

どれほど苦しく大変なことか想像できますか?

でも現実なんです。自分だけは大丈夫!何とかなる。自尊心が邪魔をしてプライドを優先する方に多く見られます。一度間に合わなかったら、それはあなたが約束を守れないということの証。2回返せなかったら、それはあなたが約束を守らない人という証。もう誰もあなたを信用しません。約束を守らない人に協力してくれる他人なんていません。信用も信頼も関係なく無条件で協力してくれる人と言ったら、家族や親族ぐらいでしょう。

プライドなんて捨てちまえ

家を取り上げられたら寝る場所がなくなります。寝ることが出来なければ体を壊すだけで、考えることもできなくなります。頭も体も動かなくなったら仕事もできません。仕事ができないからお金を稼ぐことができない。競売(公売)ですべて失ったから何も買えない、食べることもできない、、、

こうなる前に出来ることはたくさんあります。

「いま、少し苦しいんです。このままだと約束通りに返すことができないかもしれません。とても身勝手なお願いですが、返済計画を見直させていただけませんでしょうか」

約束を破る前に債権者へ相談する

最も大事なことです。ことが起きてからでは遅すぎます!

  • 約束を破ってしまった。次もあぶない。いまさら債権者へなんて説明すればいいのか分からない。このままずるずると返済しないとどうなるか、不安で苦しい。
  • 事情も知らず返済が滞った債権者はもっと不安で困ってます。

家族に相談する

家族や親族には迷惑をかけたくない。というプライドがあってできない。というのであれば、

  • 役所に相談する
  • 法テラスを利用する
  • 遅すぎても債権者(お金を貸してくれたところ)に相談してみる

放置したまま時間だけが経過してしまう前に、ここまではしてほしい。

手遅れになると

返済が滞ったまま時間が過ぎ、差押の登記がされました。もう俗にいう『ブラック』です。どんなに頑張って負債を少なくしようと努力されたかは分かりませんが、社会的信用は失われています。延滞金が付き、返さなければならない負債額も増え続けています。

競売(公売)開始決定通知が届き、競売(公売)、落札、所有権移転、立ち退きとカウントダウンが始まります。

その間も、延滞金が増え続け、競売(公売)後に返済しなければならない残債務は増えています。延滞税の税率は、14.6%が基本です。『過払い金問題』ということで、司法書士や弁護士に依頼してカード会社やノンバンクなどからお金を取り戻してもらった経験のある方もいらっしゃるかもしれませんが、返金された金額が全額戻ってくることはなく、多額の報酬を依頼した司法書士や弁護士へお支払いされたことでしょう。

借金を全額返済するまでの間の延滞金は、ものすごい早さで負債額が増えていきます。法律に定められているため、取り過ぎだ!、少しは返せということもできません。

決まった通りに返済しない方が悪いのですが、税金の滞納による公売では、負債の内訳を知ると、実際の滞納額よりも遅延損害金の方が多いことに驚かされます。

最終手段

返済しなければならないお金(債務)がある限り、約束通りに返済しないと負債額は増え続けます。頑張ってもう少しというところまで返済したとしても、滞ってしまえば、またすぐに借金は膨らんでしまいます。14.6%の利息とはそれほど恐ろしいものです。100万円が1年で114万6千円の返済に、500万円が573万円に、1000万円だと1146万円、とそれぞれ14万6千円、73万円、146万円も、たったの1年で増えることになります

こんなに増えるのですから、まともに返すことがどれだけ困難か!!!

この負の連鎖、苦しみから逃れる術はたった一つ、自己破産しかありません。ご年配の方ほど、自己破産は人として終わりといわれる方が多いように思います。

ここでもプライドをお持ちの方ほど、自己破産に対する抵抗が強く、覚悟と決断に時間を要するため貸主、借主ともに被害が大きくなっているように感じます。できないことを維持になって認めない時間が被害を大きくする原因になっていることを受け入れ、一歩前に進むことで解決に向かうことが多くあります。

意固地にならずに他人のアドバイスも耳を傾けるように頑張ってください。

まだ大丈夫

悪い話ばかりを書いてきましたが、プライドが一番の弊害になっていることをご理解いただけましたでしょうか。

その反面、プライドを持ち続けたから乗り越えられた。ということも数多くあります。今回のテーマについては、約束を守ることが出来ずに黙って返済を滞らせたことが発端です。約束を破ってしまったのですからプライドも失ったという自覚をしてほしいと思います。

都合の好い一貫性のない言動は何も解決しない

競売(公売)になってとしても、落札者が残代金を支払い、所有権移転登記前であれば、あなた(債務者)の希望に合う取引ができる可能性は残されています。そのためには、競売(公売)の最低入札価格とは関係なく、競売の申立人(債権者)への残債金額(返済しなければならない借金の総額)以上で購入してくれる人を見つけて、その代金を支払ってもらうことです。

一旦、きれいさっぱり清算してしまうことで、借金返済に追われることなく再起することに集中できます。この裁判所(役所)が扱う競売(公売)から債務者(あなた)の依頼した者による売却に切り替えて再起する道を残す清算(売却)が任意売却です。

借金返済(税金の納付)が困難になっても、競売(公売)の開始決定までには若干の時間があります。債権者(お金を貸した人)にとっても、一括で完済してもらえるに越したことはありません。

競売(公売)では、残債(借金の完済に足りないお金)が発生してしまうことが多いものです。任意売却で解決できるのであれば、債権者も協力してくれます。

手続き上、多少面倒な調整事もありますので、依頼する業者は慎重にお選びください。

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