不動産を高く売るために必ず調査しておきたい二つのこと

不動産
AD

相続対策や終活について考え始めたとき、一番知りたいことが不動産の価格だという人は多い。そんなとき何気なく不動産会社に売却価格の査定依頼をされる方も多いものです。

この時の査定価格にどれだけの信憑性があると思いますか?

査定を依頼された不動産会社は正式に売却の依頼を獲得したいために相場より10~20%ほど高い査定価格を提示してきます。不動産会社にしたら媒介契約を取れなかったら、売買の仲介手数料を稼ぐチャンスすらないのですから当然のことかもしれません。

あくまでも参考意見として捉えておいてください。もしかしたら本当にその価格で売れてしまうかもしれません。では本当の価格はいくらなのか?どうすればより正確な数字を知ることが出来るのか考えてみたいと思います。

インターネットで情報収集する

インターネット上には様々な情報が公開されています。ですが、ここでは不動産の一括査定サイト以外で情報集めをしてください。一括査定サイトは手軽に利用することが出来ますが、不動産会社にしてみたら見込み客発掘のための便利ツールでしかありません。査定依頼をされた見込み客に選ばれる前段階で候補から外されてしまっては、一括査定サイトに払っている費用が無駄になってしまいます。見込み客に選ばれることが目的なので提示価格が高くなることは容易に想像できることです。

なので、ご自身での情報収集は、査定したい物件の近くや最寄り駅、沿線の主要ターミナル駅にある不動産会社のホームページに掲載されている売却物件の中から、似た物件情報を集めて自分なりに分析してみることをお勧めします。

不動産会社に相談する

自分なりの調査をしてなんとなく物件の特性や相場感を持つことが出来たら、自分の考える査定額と似た価格で物件を掲載している不動産会社へ相談してみましょう。

素人が調査したものとプロの考え方の違いが分かるかもしれません。但しここでも、良いことしか言わない会社には注意してください。お会いする機会を得るためのリップサービスかもしれません。

物件の在る地域性やメリットとデメリットをきちんと説明したうえで査定価格を提示してくれる担当者とはお会いして相談してみてもよろしいかと思います。

買主の不安を事前に解消する

売主が高く売りたいと思うように、買主は安く買いたいと思っています。不動産の売買も社会の景気や金融政策に影響をうけて時事相場が形勢されています。もし、移転や引っ越しで買い替えるときには、物件が高く売れるときには購入する物件も高く、安くしか売れないときには新しい物件も安く購入できる。ということを覚えていてほしいと思います。

そして、購入を考えている見込み客にとっての一番の不安要素は、トラブルの種です。購入して引っ越して来たら隣人問題。隣人トラブルは解決することが難しい。隣人問題がある物件は売却し辛く、どうしても安くなってしまいます。下記は隣人トラブルになり易い2大項目です。売主側で事前に解決しておくことで、買主は安心して購入を検討でき、売主も過度の価格交渉に応じることなく、相場価格以上で売却できる可能性があります。

境界の明示

境界にまつわるトラブルを解決することはとても時間もコストもかかります。過去何十年も前のご先祖様のころからのトラブルであったり、ちょっとした過失で隣が火事になり、その時の対応が悪く強く恨むようになってしまったりと、感情的なことが原因で、ただ隣人に協力することだけは絶対にしない!と強く決めていたりするケースが多いからです。

さらに、昨今の近隣住民同士の関係の希薄化も要因の一つになっています。

不動産売買では、このような近隣トラブルを未然に防ぐため、境界標の明示は売主の義務となってきました。境界標の明示をするためには、隣接土地との境界標が全て設置されていることが必要で、もし一ケ所でも境界標がない場合は、『過去の資料調査・測量・立会を経て、新設境界標を設置』という大変な手続きをすることになります。

普段から隣人との関係性が良好であれば、何も難しいことのない作業です。逆に、険悪な関係だと境界標の設置が出来ないまま時間ばかりが経過して、購入見込み客もこの隣人とは何かトラブルがあると感じてしまい、物件の購入を見送ってしまうことがよく起こります。

法務局に地積測量図もなく隣地との境界立会をした記憶もなく、隣地との境界標が一つでもない場合は、ぜひ早いうちに境界確定測量、地積更正登記をしておいてください。

インフラの把握

もう一つ見落とし易いことです。上下水道・ガス・電気、電話線などのインフラ設備についてです。何処から引き込まれているのか?きちんと公衆用道路から隣地を経由(越境)することなく本地に引き込まれていますか?その引込されている埋設管は、他人の私設管ではありませんか?電気や電話線が空中で他人の土地の上空を横切っていませんか?など

何代にもわたって同じ土地で生活していると、上記のような越境問題や私設管の借用などに気が付いていないことがあります。売却して引渡も完了した後、建物の建て替えで判明した場合には、売主・買主双方が納得して和解をすることが難しくなります。

この記事を読むご縁があったときには、時間と手間を惜しまず、早いうちに調べておいて損することはありません。

コメント

AD
タイトルとURLをコピーしました