広大な土地を所有している地主が、一部の土地を現金に換えるために土地を分筆して売却することにしました。土地の購入者が建物を建築して生活できるように位置指定道路の申請をして数区画の土地に分筆登記をしました。その後、分筆後の土地を第三者へ売却し土地を引き渡し、所有権移転登記を完了しました。
土地の購入者は、すぐに建築確認を申請し、合法に建築工事に着手しました。
工事中断
問題発生!売主が怒鳴り込んできました。
「人様の土地を勝手に掘り返してるんじゃねえ💢」
位置指定道路に上下水道管の引き込み工事を始めたところでした。土地を売却するために申請した位置指定道路(建築基準法第1項5号道路)。位置指定道路に面した土地への建築は可能です。
位置指定道路の所有権が100%地主に残されたまま、売却された土地を購入してしまったのです。位置指定道路の持分は全く譲渡されないままでした。
「道路にしたのは俺だから通行は許すが、俺の所有地を掘ったり上下水道管などとはいえ他人の所有物を付設することは認めない!」
土地の前所有者(売主)の言い分です。
この言い分が通用してしまうのが、現状です。
誰が悪い?
個人的には売主が全面的に悪いと思いますが、同様のトラブルは全国至る所で起きています。ほぼ全てのケースで買主は素人です。何かしらの保険があっても良いと思います。現行の法律では気を付けること以外、対応策はありません。購入時に不動産業者が介在しているのでしたら、当該不動産会社に損害賠償請求してもよろしいかと思います。不動産会社の媒介責任も大きいと思います。
重要事項の説明義務違反に当たるのではないでしょうか?
事前の対策が重要
売買契約締結、引き渡し決済前に『私道の通行・掘削承諾書(同意書)』を私道の所有者から取得しておく。
これを必ず契約条件にするしかありません!
トラブルは起きてから解決するには多大な費用と時間・労力が必要になります。事前に解決できることですから、これぐらい大丈夫だろうと楽観視するのではなく、トラブルになったら解決できない!と覚悟するくらい慎重になりましょう。
どれだけほかが気に入ったとしても、自分が所有権の一部の持分を取得し、かつ、通行・掘削承諾書を取得できないようでしたら、その不動産とはご縁がなかったと割り切り、ほかの不動産を探すようにしてください。


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