家屋番号は登記所が付ける建物毎の整理番号
住居表示と家屋番号
住所(住居表示)
日常生活で住所を使うことは多いと思います。
- 手紙を出すとき
- 物を送るとき
- 身分証明書を作るとき
- 何かを申請するとき
- 初めての所に行くとき
- 住民登録のとき
- 家を新築して役所から住居表示を教えてもらうとき
すべて物を特定するというよりは、実際の場所の特定に使われています。社会での日常生活を送るためにとても大事な情報です。
生活の拠点、自分の居場所を住民登録すると住民票がつくられ住所が特定されることになります。市役所や区役所の住民票を取り扱う部署で管理されています。同じ住所(住居表示)が複数存在することがあります。
家屋番号
不動産の建物1個毎にひとつの家屋番号が付されます。同時期に同一の家屋番号が存在することはなく、建物の特定と管理のために使用されています。
家屋番号は不動産としての各建物を特定するために管轄法務局で管理されています。住居表示のように同一の番号が同時に存在することがないため、建物に課税するときにも家屋番号が使われています。
家屋番号の変更登記
法務局で管理されている不動産ですが、建物の家屋番号を決める付番権は登記所にあります。申請人が自由に家屋番号の変更の登記申請をすることはできません。
土地区画整理などで所在地番が大きく変更になったときには、家屋番号も登記所で変更されます。
実務では、土地の分筆や合筆で、既存建物が在る土地の登記上の地番が変更されても建物の家屋番号は変更されません。しかしながら、土地の分筆と合筆登記が何度も申請されてしまうと、そのままの家屋番号では建物の特定が難しくなってしまうことがあります。そのような場合には建物の敷地の地番に合わせて、家屋番号の変更登記が申請できます。ただし、登記申請前に登記所に変更後の家屋番号を確認する必要があります。
それぞれの言葉の意味
区分所有建物で、家屋番号・建物の名称と実際の号室が異なるケースを時々見るのですが、
例) 家屋番号 ○○-16 , 名称 405 , 実際の号室 404この場合、表題部の家屋番号を実際の号室に合わせて変更の登記はできるものでしょうか。
お客様からのご質問
この質問に対する回答は、「できません」となります。
分譲マンションなどの区分建物の実際の号室は集合ポストに記されている番号と同じであることが一般的です。1階は、『101』から始まり『102』『103』『104』、2階は、『201』からというようになっていることが多い。
家屋番号は整理番号のようなものですから、1棟の建物のなかの1番目、2番目、3番目となるので、『○○-1』『○○-2』『○○-3』、というように付番されていきます。
名称は、数字でも文字でも名前でも何でも自由に付けられます。家屋番号と部屋番号は、ただでさえ異なるうえに所在階などの違いもあり、まったく一致しないことが多いため、登記簿に記録することができる名称を付けて、実際の号室と合わせようとするケースが多いものです。
分譲マンションを作ったディベロッパーが、験を担ぐために数字の4や9を使わないようにしたときには、家屋番号と名称と実際の号室がすべて異なる結果になることもあります。
「家屋番号」と「建物の名称」と「実際の部屋番号」と「住居表示(住所)」
それぞれの用語をGoogleで検索すると次のようにわかりやすく説明されていましたので、参考までに。
家屋番号(かおくばんごう)とは、不動産登記法の規定に基づき、管轄法務局が同法上の建物に付する番号をいう。いわば建物一つ一つを識別するための固有の番号である。住居表示に関する法律の規定に基づき市町村が付する住居番号とは異なる。(ウィキペディア)
建物の名称について、不動産登記法第44条第1項第4号には、登記事項として「建物の名称があるときは、その名称」とある。 「家屋番号」が登記所によって「法務省令で定めるところにより」付されるのに対し「建物の名称」は所有者が自由に付けて登記してよいと解される。 さらに、賃貸マンションやビルに限らず、一戸建住宅にも可能と考えられる。(コラム365:建物の名称-加地都市鑑定所)
マンションの部屋番号の並び順については、明確な決まりはありません。マンションの場合、建物エントランス(入り口)に近いほうから若い番号が振り分けられ、奥に向かって102、103と数字が増えていくパターンが一般的です。マンションの設計段階で部屋番号が振られている場合には、設計図に記された部屋番号がそのまま使われることもあります。(ARUHIマガジン)
住居表示(じゅうきょひょうじ)は、日本の住居表示に関する法律に基づいて住所を表すこととする制度、またそれによる住所の表示のことである。 各市町村が制度を実施し定めるものであり、登記所(法務局)が定める地番とは異なる。(ウィキペディア)
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