登記記録(登記簿)の調査

不動産

不動産トラブルの回避は登記記録の確認から

売買・投資・賃貸・証券化など不動産に関する取引の全ての調査で一番大事なことが所有者の確認です。
生活の拠点となるマイホーム、お金を増やすために不動産を利用する投資、その目的がなんであれ、初めに確認しておきたい重要事項が対象不動産の所有者です。

生活の拠点としてのマンションの1室から金融商品としての不動産まで、その金額は最も高額な商品になります。
これだけ高額な商品の取引になるにも関わらず、不動産取引のルールは曖昧でいまだになんでもありのような状態です。

その最たる例が、不動産取引の原点が当事者責任であるため、他人が所有している不動産(商品)を利用しての不動産詐欺がなくならないということです。
この原因は、商品(不動産)の所有者と詐欺師が同一人物ではなく、商品(不動産)の所有者である売主と商品(不動産)が欲しい買主との間で契約が締結されるためです。
不動産の所有者になりすました偽の売主である詐欺師にお金を渡したら最後、もう取り戻すことができません。
被害者の買主は、不動産が自分ものにならないから騙されたことに気がつくのですが、詐欺師に渡してしまったお金が戻ることはほとんどありません。そして、このお金が所有者である売主に渡ることがないこともあり、所有者である売主も被害者と言えるでしょう。

他にもいろいろとたくさんの方法があるようですが、下記のようなやり取りで損をすると損をした人は騙されたと思いますが、詐欺で訴えることは難しいそうです。
とても納得できない例ですが、私も経験があります。被害に遭ったら最後、泣き寝入りして、忘れることしかできませんので、少しは勉強してから始めましょう。

詐欺被害として取り扱ってもらえないケース

詐欺師「駅前のこの物件ですが、1600万円で購入できることになりました。
売主Bさんが今月中にお金が必要になったらしく今月中に決済できるならこの価格でいいといってくれたんです。
家賃保証会社も月額20万円まで保証してくれます。利回り15%です。
Aさん、2000万円のご予算で物件探してませんでしたか。絶対にお買い得です。
こんな物件、ありませんよ!」

A「ありがとうございます。その駅は出張で行ったことがありますが、たびたび行けるところではないので、家賃保証と物件管理までお願いします。金額は1600万円でよろしいのですね。
よろしくお願いします。」

購入してから3ヶ月後に家賃保証会社が倒産しました。
管理してもらってる詐欺師に、他の家賃保証会社を見つけてもらうように依頼しても引き受けてくれる会社がないと回答された。
調査した結果、物件の相場価格は1000万円、家賃相場は月額10万円であるということ。
そして、登記記録を見たら、Aが買った売主Bは、Aに売った同じ日に別の売主Cから購入していたことが記録されていました。

もし事前に登記記録を確認していたら、所有者はAの前の所有者のCと書かれています。そうしたら、詐欺師にそのことを質問できました。
「所有者はCとなっていますが、Bって誰ですか?」

この質問の回答で、きっと詐欺師に対して不信感を持ち始めたと思います。
一度不信感をお持ちになっても、まだ、自分は大丈夫、相手を信用したいという気持ちもあるものです。そこで目を瞑ってしまっては、結局、被害に遭ってしまうことになります。
せっかく不信感を持つことができたのだから、もう一歩進んで、物件の相場くらいはインターネットで調べてみるようにしましょう。
そうしたら、高い買い物をするところだったと気がつくこともできると思います。

登記記録とは

登記記録は不動産の所在地を管轄する法務局(地方法務局・支局・出張所を含む)で管理されています。
土地と建物が別々に一つづつ分かれて記録されています。
人の戸籍と似ていて、個人の家系図のように、不動産の登記記録を読み解くことで一つの不動産ごとの生い立ちや履歴がわかるものです。

登記記録のオンライン化が進んだおかげで、どこの法務局からでも日本全国の不動産の登記記録を取得出来るようになってきました。

不動産登記は,わたしたちの大切な財産である土地や建物の所在・面積のほか,所有者の住所・氏名などを公の帳簿(登記簿)に記載し,これを一般公開することにより,権利関係などの状況が誰にでもわかるようにし,取引の安全と円滑をはかる役割をはたしています。

法務省のWebサイトから引用

登記記録(登記簿)をチェックする

不動産を紹介されて前向きに検討したくなったら一番最初にやること。
その不動産の所有者を確認しましょう。紹介してくれた不動産営業マンに
「この不動産の所有者は誰で、なんで売却されるのですか?」
「登記記録も見せてください」と伺ってみましょう。

この質問をするだけで、その営業マンがどこまでこの物件の調査をしたのかがわかりますし、何よりその営業マンのプロとしての評価判断になると思います。所有者も知らない人が物件の特徴や良し悪しまで調査しているとも思えないからです。
あとでトラブルになったとしても何の助けにもなりませんし、その営業マンが原因でトラブルになることもありますので、早々にお断りするか、営業マンを変えてもらうように相談してしましょう。

そして、見に行ったら気に入って『欲しい!』と思った物件ならば、自分で登記記録を確認してみてもいいでしょう。
繰り返しになりますが、登記記録には重要な情報が記されています。

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