リフォームローンの審査が厳しい

境界確定・測量

不動産担保ローンにもいろいろと種類があります。金利も低く借入期間も長いもっとも優遇された住宅ローンからアパートローン、リフォームローン、生きている限りと死ぬまでを期限としたリバースモーゲージなど、不動産を担保に提供することで金利などの諸条件を優遇してもらう借入です。

不動産を担保として提供するといっても必ず融資が受けられるわけではなく、厳しい融資の条件提示にお困りの方も多いかと思います。条件提示があるだけましで、理由の説明もなく断られることも良くあることです。

不動産を担保にお金を借りる

金融機関は役所と同じ

銀行にとって不動産を担保にするということは、貸したお金を約束通りに返済してくれなくなったら、担保に提供してもらった不動産を売ってその代金から回収するという保険です。そして銀行はお金のプロであって、不動産のプロではありません。だから、難しい話は嫌いで柔軟性がなく各銀行が定めた基準通りの不動産だけを担保として認める傾向があります。

担保として認められる不動産

違法性がなく、現状と登記記録が一致している。すぐに売却できる状態の不動産を担保価値のある不動産とみなしています。

違法性がない

銀行はお金の専門家であって、不動産の専門家ではない。とは先に述べた通りです。彼らがいう違法性がないということは、建築するための規則通りに建築されたもので、申告通りに使用されていて、税金の滞納がないことを意味しています。

登記簿通りの不動産

現況が登記記録と一致している建物を意味しています。建築確認申請書の通りに建築された建物で、途中で増改築のリフォームが行われたのであれば、そのリフォームによって構造や用途が変更になったことや、床面積の増減が登記記録に反映されている状態をいいます。

土地の面積は見ただけでは登記記録と一致しているかどうかわかりませんが、現状の利用状態や境界標の有無、越境の有無などは容易に確認することが出来るので対処しておいた方がよろしいかと思います。

確認書類

銀行が実際に現地に行って調査したりすることはまずありません。よって、原則書類確認になりますので、最低でも下記の書類は事前にご自身でも確認した方がよろしいかと思います。

土地
  • 登記簿:所有者確認。地目が宅地になっていることが理想。田や畑、公衆用道路になっていたら要注意。
  • 公図:接道状況や隣接地との関係を確認。
  • 地積測量図:法務局になくても心配し過ぎる必要なし。すでにあれば、境界探索や境界確認時に有効。
  • 固定資産税の納付書:所有者確認。滞納がないことが大前提。
建物
  • 登記簿:所有者確認。用途・構造・床面積の確認。増改築などの工事が反映されていない場合は、事前に表題部変更登記が必要になる可能性大。
  • 建物図面・各階平面図:現況との違いがないかを確認。
  • 建築確認済証:所有者確認。遵奉性確認。ほとんどの金融機関で提示を要求されるが、目的ごとに代用書類で対応できることが多い。
  • 固定資産税の納付書:所有者確認。現在の課税状態を確認。滞納がないことが大前提。
ローンを申し込みする人の属性
  • 源泉徴収票:収入証明。サラリーマンで会社が年末調整をしてくれている人。
  • 確定申告書:確定申告している人の収入証明。
  • 他の借入の明細書:クレジットカードや車などの定期的な支払いがある方の支払い余力の確認。
  • 信用情報センターの記録:延滞・滞納や自己破産などの事故記録の調査・確認。銀行系の借入返済記録は、KSC(全国銀行個人信用情報センター)。信販系は、CIC(株式会社シー・アイ・シー)。消費者金融系は、JICC(株式会社日本信用情報機構)で確認できる。
現地確認

現地調査をすると新たに発見することが多々あります。居宅のリフォームローンを申請したのに建物登記簿の種類が「店舗・事務所」になっていたので却下されたケースでは、現地調査をしたら既に廃業済みで、居宅になっていたことが判明。建物の表題部変更登記を「居宅」に申請したら承認されました。

登記簿の床面積と固定資産税の納税通知書の床面積に差異があり、ローン審査が進まなくなっていたので現地調査をしたら2階にサンルームが増築されていました。これも建物の表題部変更登記で「床面積」を正しく登記したらローンが承認されて決済することが出来ました。

他にも土地の面積が小さく登記されていたところ、確定測量をしたら現状は十分な敷地面積があることが分かり計画通りの建物を建築することが出来た。など、机上調査だけでは分からないことが多々あります。現地調査を実施することで申請内容が変わることも多々あります。調査結果を提示していくことでローン審査の承認が得られるようになることもあります。

机上調査だけで諦めるには早すぎます。現地調査をすることで正確な現況を把握することが出来ます。それから、再度ご計画し直してみてください。ローンの承認が得られる計画を立てることが出来るかもしれません。

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