解体工事をする前に境界保全をしたほうが良い理由

不動産

境界標がなくなりました!

家屋の解体工事の後、必ずと言っても過言ではないくらいの確率で問題になります。境界の復元が簡単にできると思って、特に気をつけることなく重機で一気に壊してしまいます。

外構のブロック塀やフェンスにくっついている境界標は、確実に動いてしまうか、ガラと一緒に処分されてしまいます。

境界の復元

境界には私有地同士の民民境界と公衆用道路や公園などの官有地との官民境界があります。境界復元は、地積測量図や道路境界確定図に基づいて復元位置を測量し特定した後、所有者立会確認のもと新たに境界標を設置します。

民民境界には市販の金属標やコンクリート杭が設置されますが、道路などとの官民境界には市や国、各行政特定の境界標が設置されることが一般的です。

境界復元の問題点

境界復元の根拠がない

売買取引などのために境界確定測量が行われた直後や、当該地が過去に地積更正登記が申請されていて比較的新しい地積測量図が法務局に備え付けられている場合など、現地の境界復元ができる根拠となる資料が在ると良いのですが、根拠となる書類がなかった場合には。。。

境界標を設置するために境界確定測量をしなければなりません。この境界確定測量は、1筆の土地に接している全ての土地所有者と境界の現地立会確認が必要になります。たとえ1箇所だけの境界復元であっても何の根拠資料もなければ、かなりの調査と作業が必要になり、時間とお金が想像以上にかかってしまう事になります。

官民境界杭の入手が困難

官民境界はもっと面倒です。境界杭が市販されていないために管轄している行政機関から支給してもらう必要があるからです。『境界標が無いから下さい』と言って直ぐにもらえるものではありません。この支給の手続きは各行政によって異なりますが、道路としての幅員を確保する必要があるため、道路の反対側の土地まで関係してきます。厳しいところでは、反対側の官民境界杭が無くなっていた場合、再度、道路境界確定をやり直させられることまであります。

民民境界と異なり簡単に立会確認に応じてくれない行政も多く、決められた手続き通りに書類まで作成しなければなりません。

境界保全

官民境界確定をやり直すことはお金と時間の無駄です。そして、隣地との境界トラブルほど起こりやすく嫌なものはありません。少しの気遣いと労力で防ぐことができます。気持ち良く生活したいですね。

事前調査

法務局に行って、当該地の地積測量図を入手します。入手できたらその図面の見方を土地家屋調査士に聞いてご自身で現地を探してみてもいい経験になります。法務局に管轄内の土地家屋調査士の連絡先が一覧でありますので、法務局に行った時に控えてくるようにしてください。

官民境界については、役所の道路管理課を調べて問い合わせてみます。道路境界確定が終わっているようでしたら境界確定図がありますので、その資料も入手しておきます。

そのあとは、せっかく法務局や役所に行かれたのですから、地積測量図があってもなくても、一度、土地家屋調査士へ相談してみるともっと勉強になると思います(無料で相談を受けてくれる土地家屋調査士が多い)。

その時は分からないことが多くありストレスに感じることもあるかと思いますが、後で余計な費用負担やトラブルを避けるためにも頑張ってください。

境界標の保管

建物を解体する理由にもよりますが、売買のための解体工事の場合は、必ず工事の前に境界を復元できるようにしてください。境界確定測量、復元のための境界測量などいろいろな方法がありますので土地家屋調査士と相談してください。

不動産の売買では、引渡しのときに境界標の明示が必須条件になってきています。

さて、境界標の保管についてですが、官民境界に使われている行政機関特定の境界杭が入手困難なことは先の説明の通りです。一度無くしてしまうと探し出すことはほぼ不可能です。解体工事業者にその旨を説明して、無くさないようにしてくれとお願いしても現実的ではありません。工事を請け負うのは会社かもしれませんが、実際には現場作業員が工事をするわけですし、作業員全員に気を付けてもらうように徹底して管理することが困難で現実的ではありません。

工事前か工事開始時に、官の境界杭を取り除いて保管しておき、工事が終わったら復元するほうが確実かと考えます。

ほかにいい方法があるかもしれませんが、くれぐれも亡失しないようにご注意ください。

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