介護離職の前に
認知症!がん同様に明日は我が身の恐怖感があります。
何の対策も講じないでいると、恐ろしいことが現実に起こります。口座凍結、資産売却不可、なのに施設や病院への支払は待ったなしで次から次と必要になります。
自分のお金を自分のために使うことができなくなる。これってなんとも恐ろしいルールです。大切な資産を騙されて失わないようにするための制度でもあります。それも理解できます。
多くの方はご自身のご家族の生活を護るために頑張って働いています。親の面倒を見ることができるほど余裕のあるご家庭でしたら余計な心配かもしれません。でも現実は、そんなに楽観的なものではないと思います。
資産家だからお金の心配はないと思っていても、そのお金は親のものでご子息であるあなたのお金ではありません。
突然の不慮の事故で親がお亡くなりになってしまったら、とても残念で悲しいことですが、お亡くなりになられた親の資産を使うことができます。
一命はとりとめましたが、意識が戻りません。あるいは、認知症が進んでしまって何もわからない状態になってしまわれたら、、、できることも限られてしまいます。まず考えられることが、後見制度。親のお金なんだから、その親のために贅沢に使ってあげたいと思っても、財産を守ることが優先されて、必要最低限のお世話のためにしか使えない。融通が利かない。自由にならない。などの不満もよく聞きます。
一時的にキャッシュカードを利用して親のお金を引き出している方もいらっしゃることでしょう。気が引けるからと、銀行に正直に相談したら口座を凍結されてキャッシュカードも使えなくなってしまった。こんな話も聞いたことがあります。
それなら、万が一のためにとできた家族信託。相談件数は増えているそうですが、公正証書契約や不動産登記まで必要で、費用も信託財産の1.5%くらいは必要になるので安くない。さらには、受託者(一般的に子や孫)に先に何かが起こってしまったら、、、いろんなケースを考えながら信託契約の内容を考えても不慮の事故だけは避けることができません。
こんなにマイナスなことばかり書いてきましたが、驚くほど簡単で有益な方法がありましたのでご紹介します。
包括委任状口座
- あくまでも、親個人の口座です。
- そしてこの口座から自由に入出金できる人(複数人OK)を決めて委任状(包括委任状)を作成し金融機関へ預けます。
- たったこれだけのことです。
あとは、キャッシュカードで自由に入出金できる上に、通帳と印鑑と身分証明書があれば委任状で登録された人は自由にお金の出し入れができます。
親の意思能力があるときに委任されたものなので、親が認知症になってしまった後も親が亡くなるまで有効なものです。もちろん親子間とはいえ絶対的な信頼関係があるからできることですが、一定以上の資産をお持ちの方でしたらこの制度で十分な認知症対策になるのではないでしょうか。
各金融機関で独自のルールがあるそうなので、ぜひご相談されてみてください。
ここでご紹介した包括委任状口座は、JAセレサ川崎(セレサ川崎農業協同組合)さんのサービスです。
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