「個人情報の漏洩」という断り文句

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不動産登記申請のために隣地の土地所有者に境界確認の協力をお願いすることは、土地家屋調査士の必須業務のひとつです。そして、隣地に土地所有者が生活しているとは限らないから追跡調査が必要になります。建物があるなら、その建物を利用している人に尋ねることも調査のひとつです。更地でも、駐車場なら車の所有者に聞くこともできます。ですが、管理されている様子もないただの空き地だったら。

どのような状態でも、何があっても必ず隣地所有者を見つけ出して境界を確認してもらわないことには登記申請が出来ないことになります。

戸籍謄本等職務上請求書

一定の士業登録者に使用することが認められている『戸籍謄本等職務上請求書』というものがあります。

職務上請求(しょくむじょうせいきゅう)とは、弁護士等一定の国家資格を有する者が、その受任した職務を遂行するために必要な範囲で、第三者の住民票・戸籍謄本等を請求することができる制度である。 根拠規定は、戸籍法第10条の2第3項から第5項、住民基本台帳法第12条の3第2項等に置かれている。

Wikipediaより引用

土地家屋調査士も隣接土地所有者との境界確認という目的のために、この職務上請求を利用することがあります。昨今では、なんでもかんでも個人情報だからという理由で情報の入手が困難になってきました。職務を遂行するために必要な範囲の意味の解釈の相違で、この職務上請求が認められない事案が起きるようになってきました。

職務上請求を行うことが認められている八士業

  1. 土地家屋調査士
  2. 弁護士
  3. 司法書士
  4. 行政書士
  5. 弁理士
  6. 税理士
  7. 社会保険労務士
  8. 海事代理士

この八士業が行う職務はそれぞれ異なります。当然、必要な範囲も異なってきます。それをここまでが職務上請求できる範囲と決めてしまうことは、職務によっては、この戸籍謄本等職務上請求書が全く役に立たなくなります。

個人情報の漏洩

職務上請求で知りえた情報を、本来の目的以外に利用することは許されないことです。過去に職務上請求書を利用した犯罪が起きていることも事実です。

職務上請求で情報を開示した行政に責任があるとは思いません。職務に関係の無い目的のために職務上請求をした士業者に責任があり、その行為を行った士業者を厳しく罰する方が社会的にも八士業者の職務もより良く機能すると考えます。

職務上請求で情報を開示した行政を個人情報の漏洩だと非難するのではなく、職務上請求で情報を入手した士業者を管理する制度を徹底してもらうようにしてほしいと思います。

私は土地家屋調査士なので、不動産登記を申請するために隣接土地所有者の追跡調査が目的です。境界確認をしてもらうために所有者本人を見つけるために職務上請求をしています。所有者本人が施設に入ってしまい所在が不明になったりした場合などは、ご親族の方を探して事情をご説明させていただくようにしています。

職務上請求で行政が情報を開示することは法で認められた制度のひとつであり、個人情報の漏洩とは考えられません。また、職務上必要な範囲が広がることで、不動産登記の職務が速やかに完了できるようになれば、余計な費用が削減でき、依頼者である国民の利益の確保につながることだと思います。

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